不妊症治療と人工受精
タイミング法を行っても効果が出ない時や男性のほうに異常があるケースでは、不妊症を治療するために人工受精に取り組むことになります。
もしも卵管に原因がある状態では、人工受精に取り組んだところで妊娠することはできません。
このような不妊症の治療に取り組む際は、先立って男性のほうも精子の採取を行います。
さらに、採っておいた精液は、遠心分離器を利用してさらに優良な精子だけを残します。
選別された精子を特定の器具を用いて子宮の内部に注入し、精子自身で受精まで至らせるのが人工受精の方法なのです。
場合によっては、器具を入れることによっていくらか血が出てしまう場合もあります。
女性の方で排卵障害と診断されたなら、排卵誘発剤を飲んで排卵のタイミングを図って人工受精を実施するケースがよくあります。
排卵障害を持っていない人であっても、妊娠率を上げるために排卵誘発を行う病院も少数ではないと見られています。
タイミング法と同じくして、排卵誘発剤の注射をすることで卵巣が腫れ上がりやすくリスクが高くなることもあります。
そして排卵が終了すると、体温を高い状態のままにしておくために、黄体ホルモンの注射を打ったり薬の服用を指示されるでしょう。
人工受精ですが、これは保険が適用されない不妊症の治療法となっています。
個々の病院で変動しますが、治療には数万円ものお金がかかります。
さらに男性側が無精子症であったり、奇形率が高く自然妊娠は不可能なときは、非配偶者間人工受精と呼ばれるものを実施する可能性があります。
非配偶者間人工受精というのは、配偶者である男性の精子では妊娠が困難であるとされるため、匿名の第三者の精子を使って人工受精を行う不妊症治療の一つです。
誰か分からない第三者の精子を使うことになりますので、お互いの意見を十分に確かめ合ってから、人工受精を実施するようにしましょう。